つれづれサボテン

メキシコ生活において心に浮かぶよしなしごとを取り留めもなく書き散らすブログ

圧力鍋で参鶏湯風スープ

ごま油垂らしてニンニク2個入れ、香りが出るまで軽く炒めたら鶏肉(丸鶏から手足もいだ状態のやつ+手羽元6本)を投入し、なんとなく皮目に焦げ目がつくかつかないかまで焼いてからテキトーな量の水と塩とネギ代わりのCebollinを投入。塩は友達から貰った日本の美味しい出汁塩を使ってみた。(この塩で塩むすび作ると最高) 調整弁が上がってから20分加圧しその後自然に圧が抜けるまで放置。帰宅が遅くて全然気力が無く、下茹でも灰汁取りもしなかったから臭みが出るかと心配したけど綺麗な黄金色のスープになってくれて良かった。

週末の二日酔いが残ってたので米一合ぶち込んでもう一度15分加圧して中華粥っぽくして食べた。沁みた。アルコールが若干残った状態で食べる熱々の汁物ってなぜこんなに美味しいのか謎。これを味わいたいばかりに二日酔いになっている気がする。(もうそろそろ肝臓への負担を真剣に考える必要のあるお年頃)

ここまで手間かけず肉を柔らかくできると、作ってみたい気持ちはあるが工程のめんどくささから実行に至っていないあの大好きなメキシコ料理に挑戦したい気持ちが湧き上がってくる。ポソレ。圧力鍋なら鶏肉を茹でる工程とMaiz pozoleroを煮る工程、そこから全部を合わせて煮込む工程という超絶時間かかる3工程をかなり短縮できそうのでやってみようかな。ちなみに私はベルデ(緑)が一番好き。ポソレが人肌にぬるくなるまで談笑して待つメキシコ人を横目に、刻んだレタス、ラディッシュを熱々のポソレにたんまり載せてライムを絞って食べる。皆さんがようやく食べ始めるころ私はおかわり3杯目に手を付けている。

ポソレに限らずメキシコの家庭料理ってすごく手間がかかるものが多い印象。あとポーションが基本的に異常な大きさ。大半の煮込み料理のレシピは平気で8人前から始まる。最近は核家族が増えつつあるとは言ってもまだまだ大家族が幅を利かせる国だけある。

9月も終わりに近づきMTYも大分爽やかな気候になってきた。あったかいスープが恋しい季節まであと少し。

TAXCO旅行に行ってきた(21年11月)

もう1年近く前ですが、2泊3日でCDMXとタスコに旅行で行ってきました。

その時書いた記事を放置するのももったいないし、タスコをとても気に入ってしまったのでその魅力を色々と書いておく。

 

タスコってどんな街?

CDMXからバスで南西に向かい約3時間。メヒコ州にほど近いゲレロ州の山間の小さな街。プエブロ・マヒコ(魔法のように魅力的な街、日本でいう小京都のような立ち位置)の一つに選ばれており、曲がりくねる山道を登って現れる市街地の美しさは圧巻。グアナファト旧市街はそのカラフルさで「宝石箱をひっくり返したようだ」と形容されるが、タスコは対照的にレンガの赤茶色と少しの白が基調となっており落ち着いた印象。なんとなくスペインのアンダルシア地方の小さい村っぽさもある。古くから銀の名産地として知られる。現在は採掘はほぼ行われていないが、伝統の銀細工技術で製造された高品質のシルバーアクセサリー(シルバー925)で有名。世界中からバイヤーが買い付けに来る。

ということで、私の今回の旅の主な目的はアクセサリー探しでした!精神が永遠の5歳児だからキラキラしたものに目が無い。

 

高台から街を見下ろした時の図。写真中央の大きな教会が街の中心。

 

こんな感じの街並みが続く。かわいいよねえ。

 

どうして斜面に立つ家々ってこんなに魅力的に見えるんだろう。ラピュタの影響?

 

タイル使いがスペインっぽいと思わせておいて心臓から生える木でメキシコ要素をぶち込んでくるスタイル。

 

CDMX⇔タスコのアクセス

1.バス

2.レンタカーを借りる

以下の注意点に詳しく書きますが、2のレンタカーはお勧めしません。

 

注意点

①レンタカーで行くとしても、市内の運転は避けた方が良い

タスコ旧市街はとにかく道幅が狭く傾斜がすさまじい。午前11時頃から観光客の密度もかなりのもの。そんな中でローカルタクシーが元気にかっ飛ばして運転している。しかも歩行者天国にするとかで道が突然ふさがれる。狭い道で身動きが取れなくなって地元の人に運転を変わってもらうとか、突然の通行止めによってバック発進で人がごった返す幅が激狭の道に逆戻りしなければならず、周りに人払いしてもらって這う這うの体で脱出している観光客をかなり見かけました。中心地区に近いバスターミナルの前には大きな駐車場もありますが、午後の人通りと交通量がMAXになる時間帯(2時~5時ぐらい)には出入口の目の前をひっきりなしに車と人が通るので出るのがめちゃくちゃ大変そう。以上からレンタカーはお勧めしません。もしレンタカーで行くとしても、遠くの駐車場か比較的傾斜の緩いエリアのホテルの駐車場に止めて、中心街まではタクシーで行った方がいいと思います。

ちなみに私ですが2泊3日ずっと宿はCDMXでタスコは日帰りの予定だったので、当初は初日からレンタカーを借り自力でタスコも行こうかと考えていたのですが、CDMXで運転する勇気がどうしても出ずこの案は却下。この判断はタスコ行きに関して功を奏しました。止めといてよかった。

(この話をRegioの皆さんにすると、「あんたモンテレイで運転できるのにシティはダメなのwww」「モンテレイで運転できれば世界のどこでも運転できるよ~」とか言われるんですが、MTYとCDMXの運転事情を比べるとCDMXの方が遥かに過酷な気がするのは私だけ?…笑)

 

②歩きやすい靴を履いていく

上述の通り、街中傾斜のきつい坂だらけでアップダウンもすさまじいので、歩きなれたスニーカー、ランニングシューズで行くのが吉です。ハイヒールはもってのほかです。私は「もうだいぶ慣れたからいっか~」と2㎝程度のヒール付きブーツで挑み、見事に靴擦れだらけになりました。

 

おすすめアクセス方法:バス

CDMXの南にあるバスターミナル、Terminal Central Del Sur Taxqueña ↓からタスコ行の便が出ています。

Terminal Central del Sur - Google マップ

 

主なバス会社はEstrella de Oro社とCosta Line社の2社。Costa Line社のバスターミナル↓の方が町の中心地区に近い。Estrella de Oroは結構外れにあるので、私はCosta lineにした。

Terminal de Autobuses Costa Line - Google Maps

 

料金は片道300ペソ程度で、CDMXからの所要時間は約2時間30分。多分クエルナバカで一旦途中停車する。土日であればCDMXを6AM台に出発する便とかあると思う。Taxcoからの復路で一番遅い便が19時台だったかな?日帰り観光でもしっかり楽しめる。

 

シルバーアクセサリー探しを楽しんできた話

上述の通りタスコは銀を使った宝飾の街。アクセサリー好きにはたまらなく楽しい場所です。そこらじゅうに銀細工工房とブティックがひしめいている。カメラを向けると店員に捕まる所が多くあまり写真を撮れなかったのが残念。

屋台のような小さい店舗が1つの建物に何件もぎゅっと詰まった銀の市場(Tianguis de plata) は教会の周りに集中してる。

Tianguisはどこもかしこも店構えが似通っているので、後からもう1度見たいときに目当ての店が見つからないなんてこともしばしば。まさに運命の出会いよ…

 

気に入ったデザインのリングを見つけたけどサイズが合わないなんて時も、大半の店が併設の工房で即時のお直しをしてくれます(その分多少コストは上乗せされますが、元々の値段がかなりお得なので私は全く気になりませんでした)

 

アクセサリーのデザインの傾向について

ピアスでもリングでもブレスレットでも、全体的に大振りでエスニックなデザインの物が多いのですが、探せばミニマルなものや一癖あるものもちらほらあります。特にネックレスはシンプルで華奢なチェーンタイプのものが沢山ある。(多分チェーンとペンダントトップを別で買って組み合わせるのが王道なんだろうけど、私はチェーン単体でスキンジュエリー的に使いたい派)

宝探し気分に浸れます。私はミニマルなデザインが好きなのでひたすらに探し回り、最終的にリング3つとチェーンネックレス1本を購入しました!どれもすごく気に入ってるのでここで自慢する。

写真中央、心臓に根を生やすサボテン(Corazón del Amor)モチーフのリングはメキシコっぽさ100点満点で一目惚れし、思わず値段も聞かず買うと言ってしまった。ロストワックス製法でマダムの息子がデザインしてるんだって。値段は300ペソ(約1500円)。もちろんシルバー925。妹に見せたら大好評だったが、母からはちょっとキモいとディスられた。最高にかわいいじゃないか!

 

旅の反省点

今回は買い物がメインだったので、いろいろな人に勧めてもらった市街が一望できる屋上カフェ・レストランなどなどグルメ方面の開拓を全くする時間が無かったのが悔やまれる。次回また行く事があれば、今度は1泊して絶対ここ↓で朝食を食べたい~。

www.google.com.mx

 

おわり

メキシコで歯列矯正を始めてみた

ずっと興味はあったのですが後回しにしてきてしまった+少なくともあと2年は住むつもりなので今しかないと思い、歯列矯正を始める事にしました。

メキシコでの矯正費用は日本と比べて破格の安さです。私の場合日本円換算で10万弱で収まりそうです。(あくまで今のところは…)

以下参考と覚書までに自分の見積価格を書きます。

 

歯の清掃:300

※虫歯治療(軽微なもので対象箇所を削り樹脂で埋める場合):400/1本

・・・私は8本(!)治療が必要でしたので3200ペソ也!気分の落ち込みもひとしお。

※抜歯:400/1本・・・抜歯は無しでした。

レントゲン:600

ブラケット取り付け:3000

毎月のメンテナンス:350/月、もしある月の定期メンテを忘れた場合、次月の請求は400となる、期間は約24~30ヵ月

器具取り外し:片側1500

維持器具取付:片側500

 

現在ブラケットを取り付けて2週間ぐらい立ちましたが、やっと違和感に慣れてきたところです。ワイヤーの食い込みの痛みも嫌といえば嫌ですが、思ったようにうまく話せないのが1番苦痛です。仕事で否応なしに喋りっぱなしという事もあり、当初は本気で後悔して取り外しまで考えました。が人間の順応力は結構高い!開き直ってガンガン喋っていたら今では大分マシになってきました。

あと、思いがけない嬉しい副産物がありました。

私には無意識に噛み締める癖があり、上の歯が下の歯に被さりすぎの不正咬合がありました。毎朝口回りの筋肉の痛みで起き、エラが張ってフェイスラインはパンパン、首・肩の凝りもひどく、そこからくる吐き気で不愉快な毎日を過ごしていました。が、矯正開始と同時に上下の歯の干渉防止用マウスピースを付け始めたところ、食いしばりが緩和され始めました。そしてまずフェイスラインがすっきりし、肩こり・吐き気も徐々に緩和されていき、今ではとても快適に過ごしています。(ただ、歯が動くにつれて嚙み合わせも変わっていくというので、今後それが吉とでるか凶と出るか…)

 

心配事は色々ありますが、これからどんな風に歯が動いていくか楽しみです。

 

ベーグル修行日記

1回目の仕上がり:

ケトリング前からなぜか生地がべたべたで、どれだけ打ち粉をぶちかけても台にくっついてしまい全く成型が上手くいかずこの時点で嫌な予感がしていた。湯通し後は当然ながらさらにねっとりとしてしまう。

焼けば膨らむから何とかなれッ(ハチワレちゃん)の精神で焼いてみたものの写真のように惨憺たる結果となった。天板に油を引いたけども全く意味が無く、その後の掃除が大変でした。1日漬け置きしてやっと剥がせた。

原因はイーストの入れすぎ。倍量入れた。小袋1袋で適量かと思い込み全部ぶち込んでいた。完成品はもったいないので食べたが、以外にも内側の味は割とまともだった。外側は固すぎてごめんなさいしました。

 

2回目:

見た目は何とかそれっぽくなったが平たくて高さが無い。食感はみっちみちのぎっしぎし。

 

3回目:

前回よりもまともになってきたけどまだ平たいまま、食感も変化無し。

 

4回目:

高さが出せた!食感も改善された。納得いく出来まであと少し。

 

5回目:

やっと自分が満足いく出来までこぎつけた!

 

まとめ:個人的きれいなベーグルを作る為の覚書

・オーブンはしっかり予熱する(温度が低いと膨らまず平たくなる)

・成型時 平たく伸ばしたものをくるくる巻いていくときになるべく空気を入れない

・ケトリング タイマーで測り時間通りにする

・ケトリング後からオーブン投入までの段取り とにかく間を開けない、湯から上げたら間髪入れずオーブンに放り込む

 

温度調節が簡単にできる電気オーブンならここまで苦労しなかったと思われる。あとは小麦粉の質が影響している気がするので、次回帰国時にも焼いて比べてみたいと思います。

隔離生活の手慰みにパンを焼いてみた

時は2020年4月、コロナ第1波の到来に伴い主要顧客が軒並みシャットダウンし、そのあおりを受けての自宅待機の真っ最中。

 

家に冷凍ストックしてあった、MTYで購入した美味しいハードパン・ベーグルの在庫も底をつき、かといって遠出の買い出しにも行けず、非常にフラストレーションが溜まっていました。

 

そんな折にまわりで最近パン作りにはまってる、パンが無ければ自分でつくればいいじゃないという話を聞き、なんだか楽しそうだったので私も焼いてみました。

 

今回はカンパーニュに挑戦。自分で捏ねて焼くのは実は人生初。しかも慣れ親しんだ電気オーブンじゃなくて、コンロ一体型のでっかい据え付けのガスオーブンで。

 

出来栄えはこんな感じ。

カンパーニュを名乗ってはいけないレベルの不細工な仕上がりになりました。だけど一応記録としてここに写真を残しておく。

 

クープを入れるのが簡単そうに見えて難しい。センスが問われる。

 

見てくれは残念だけれども味はまあまあでした。

 

気になった点は2日目からのパサパサ感がすごいところ。やっぱりオーブンの温調がダメなのか。市販のパンも結構乾燥してるのでこれはもはや技術的な問題では無く小麦粉の種類とか質とかなのか???

 

メキシコにお住まいのパン作りの匠の皆様、何かコツ・改善案等ございましたらコメント欄にてご教示頂けますと幸甚です。

甘いフリホーレスを食べてみた

メキシコではフリホーレスは日本でいう白米ポジションにいるものなので、甘く味付けされたフリホーレスである日本や他アジア圏の「あんこ」に拒否反応を示す人が多いです。(でもこしあんベースの羊羹は喜ぶ人が多く(私調べ)、要は粒あんの皮と、見た目がペースト状で、主食としてのフリホーレスを想起させるのがダメなのかも??)

 

しかし先日、ヌエボレオン州のAgualeguasという町では甘いフリホーレス(frijoles dulces)が名物なんだという話を小耳に挟み、そしてその数日後になんと同僚が実物を持ってきてくれて実食できたのでレポしたいと思います。

 

食べてみた感想:あんことは全く違う味だけど、かなりいい線行ってる!

 

いざ見分:

売っている状態の写真を無くしたのが悔やまれるんですが、直径15㎝程度の深めの紙皿いっぱいに入ったものがラップでぐるぐる巻きにされて売られています。とってもダイナミック梱包。

テクスチャはあんこよりかなり固めでねっちり。皮の存在感はほぼ無し。梱包されている状態でほのかにミルクとシナモンの香りが漂う。

味は香りの通り、ミルクの主張強めの風味。後味でフリホーレスの豆の味が来るけど、ミルクがマイルドにしてくれたのかそこまで豆豆しくないので、通常のフリホーレスは豆風味が強過ぎてあんまり…(私です)なんて人でも結構イケるのでは。

その質感とシナモン効果でなんとなくスパイシーなキャラメルっぽさもある。

甘さはメキシコのお菓子にありがちな、かなりの甘さ。入ってる砂糖の量とカロリーの事は考えたくないね…という感じです。

 

思っていたより好きな味でした。ただ、美味しいけれども単体消費はキツい…どうしよう…?と考えた時に「アンパンにすればいいんじゃない?」と思いつき、早速実行してみました!以下写真です。

見た目はそれっぽく仕上がり満足。自分で作っておいてなんですが可愛くできた!

ただし割ってみると…ふくらみが足らずふんわり食感からは程遠い感じ。

焼いたらフリホーレスの質感がちょっと変わった。普通のこしあんにしか見えない。

 

理想のふわふわ食感には仕上がらなかったけども、生地に練りこんだバターとフリホーレスのミルク風味が合わさって濃厚ミルク風味に仕上がり、味は最高に自分好みでした。甘さもパンと一緒に食べる事でほどよく中和されていい感じ。また入手する機会があったら是非再チャレンジしたいと思います!

 

ちなみにパンはローカルにも配ったのですが、甘いフリホーレス懐疑派にも意外と好評でした。